暑い夏真っ盛りで、ひんやりグッズが大活躍ですね。わんちゃんに使う機会も多いのでは?そこで今回はひんやりグッズの中でも食べると危険な「保冷剤」についてお話します。
なぜ保冷剤が危険?
固まらない保冷剤の中に「エチレングリコール」という成分が含まれています。この成分がわんちゃんとってはとても危険で、体内に入ってしまうと中毒を起こす可能性があります。治療が遅れてしまうと命に関わることもあるのです
エチレングリコールってどんな液体なの?
不凍液と呼ばれ凍らせても固まらない液体です。体内に入ると肝臓で代謝されますが、その際に生成された物質(シュウ酸カルシウムなど)が原因で様々な症状を引き起こすのです。
どんな症状が現れる?
摂取して30分~12時間で足元がふらつくなどの運動失調や、沈鬱といった神経症状、そのほかに「嘔吐」「多飲多尿」の症状が現れ、その後12~24時間で「頻脈」「呼吸が早くなる」「チアノーゼ」が認められるようになります。更に半日以上が経過すると、代謝物のシュウ酸カルシウムにより腎臓がダメージを受けて腎不全となり、死に至る可能性がとても高くなってしまうのです。
予防は目を離さない!
誤食をさせないことが大切です。遊びの延長や好奇心から噛んで、中に入っているエチレングリコールを食べてしまうといった事故を防ぐためにも、必ず一緒にいるときに使用しましょう。エチレングリコールは甘みのある液体です。そのため食べ物に関心が強いわんちゃんは目を離したすきに袋を破って中身を食べてしまう可能性のあるので、特に注意が必要です。
最近では誤食事故が多くなったことから、舐めても害のない成分で作られている保冷剤も増えてきていますが、全てが安全とは限りません。手軽に使えるグッズだからこそ、危険を正しく理解して、上手に活用してくださいね。もし食べてしまった場合は、早い処置が必要となるのですぐに診察を受けましょう。
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